郵便局 postal station 2005 9 4
最近は、とかく政治関係のニュースに注目が集まっていますが、
他の分野でも、興味深いニュースや重大なニュースが、たくさん出ています。
政治ばかりではなく、そういう分野も取り上げるべきでしょう。
しかし、このサイトは、政治・経済関係に特化したいと思います。
このサイトは、2003年1月に立ち上げましたが、
実は、それ以来、収支面で見れば、大赤字なのです。
(このサイトの文章は、思いつきで書いているわけではなく、
本や文献を買ったり、有料情報を入手して、作ってきたのです)。
だから、今となっては、何をやるにしても、
「お金がかかることは、避けたい」というのが、正直な気持ちです。
そういうわけで、政治・経済関係に特化するのは、やむを得ないのです。
さて、本題に入ります。
最近の話題である郵政民営化について書きましょう。
不思議に思っていることがあります。
それは、都市部の人たちは、郵政民営化に賛成であるのは、わかるのですが、
なぜか、地方の人たちも、郵政民営化に賛成であることが、不思議です。
もしかして、民営化の意味が、わかっていないのかもしれません。
政府が描いている「バラ色の収支計画」は、夢物語です。
少なくとも、株式会社にしたいならば、大胆なリストラが避けられません。
郵政民営化においても、カルロス・ゴーン氏がやったような大改革が必要です。
株式会社にするということは、そういうことです。
中途半端なリストラでは、どうなるか。
民営化されたNTTは、みんな、バラ色の収支計画に酔いしれて、
株価が、318万円まで上昇しましたが、今の株価は、48万円です。
中途半端なリストラの結果は、株価が証明しています。
そういうわけで、民営化したいならば、
カルロス・ゴーン氏がやったような大改革が必要です。
こうした大改革(リストラ)が、地方にとって、
どういうことを意味しているか、わかっているのでしょうか。
みんな、何も、わかっていないで、
テレビや新聞が取り上げるから、いいことなのだろうと思って、
イメージや印象で判断しているだけでしょう。
何もかも理解した上で、賛成しているのならば、問題ありませんが、
何もわからないまま、ムードに負けて、賛成しているならば、悲劇です。
ムード atmosphere 2005 9
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ムードに弱いのが、日本人の特徴でしょうか。
雰囲気に負けて、情緒的に、物事を判断する傾向があります。
昔、こんなことがありました。
小選挙区制度の導入に反対する者は、「人にあらず」という雰囲気になってしまい、
急いで導入した結果、
今は、小選挙区制度を導入したことを後悔している議員が多いと聞きます。
もうひとつ。
介護保険制度の導入に反対する者は、「人にあらず」という雰囲気になってしまい、
急いで導入した結果、今は、いろいろと手直しをしています。
選良と言われる国会議員ですら、このレベルですから、
マスコミも国民も、同じような結果になってしまいます。
小選挙区制度や介護保険制度の導入の時、
マスコミは、すっかり政府に丸め込まれてしまい、政府と一緒になって、
こうした新制度に反対する者は、「人にあらず」という雰囲気を作っていました。
マスコミも、ムードに弱く、情緒的な判断をしていると言えるでしょう。
今、話題の郵政改革。
これもまた、ムードに流され、情緒的な判断をして、
上記のケースのように、「拙速」とならないように注意してほしいものです。
気のせいか、参議院で否決された郵政民営化法案は、
「骨抜き」どころか、「骨なし」のように見えます。
そう感じるのは、私だけでしょうか。
万が一、「骨なし」の郵政民営化法案について、騒いでいるだけだとしたら、
国会議員もマスコミも、選良(エリート)という看板は降ろすべきでしょう。
昔、このような言葉がありました。
「平家にあらずんば、人にあらず」
「拙速」
仕上りは下手でも、やり方が早いこと(広辞苑)。